上のの3等分点を考えます。
3等分点は9つあります。(一つは無限遠点です。)
そのうちの2つをP, Qとします。
なのでPが曲線上にあることはすぐ確かめられます。
なので、Qも曲線上にあることが分かります。
ちなみに、この計算はmac book上のpython3で以下のように確認しています。
$ 14 **3 + 14 + 7 2765 $ _%23 5
pythonでは最後の計算結果がアンダースコア(_)に入るようになっています。
これを使うと括弧をタイプすることなく有限体上の値が求められるので便利です。
2つの点が等しい時と等しくない時の点の加算公式
を使って、残りの点を求めると以下のようになります。
ここで、
は3倍するとOになることも確かめられます。
3等倍点の群の部分群は、n+1=4個あるはずで、以下の4つです。
これらの部分群のうち、点が全ての範囲に入っている群はだけです。
はの範囲には入っていませんが、の範囲には入っています。
規約多項式を使ってを拡大したものがです。
https://pebble8888.hatenablog.com//entry/2018/06/04/003526
フロべニウス写像を考えます。
点P, 2Pはこの写像でxの値もyの値も変化しません。なぜなら、
が成り立つからです。
つまり、
それ以外の点は変化します。
ちなみにこの計算はsagemathで以下のようにして計算しました。
sage: ((4 + 5 * sqrt(5))**23).simplify_full() 330338668096295889998183465*sqrt(5) + 738659668331383149542529164 sage: a =738659668331383149542529164 sage: b =330338668096295889998183465 sage: a %23 4 sage: b % 23 18
別の方法もあります。
sage: K.<alpha> = QuadraticField(5) sage: (4 + 5 * alpha)**23 330338668096295889998183465*alpha + 738659668331383149542529164
おそらく、そのものズバリの書き方があると思うのですが、分かりませんでした。
この計算結果を用いると、フロべニウス写像は、点Pと点2Pは変化させない。
点Qは点-Qへ、点2Qは点-2Qへ変化させる。
残りの4つの点は上の楕円曲線上にはあるが3等倍点以外の点に変化させる。
4つの点はフロべニウス写像を2回施すと、自分自身の点に戻る。
ということが分かります。
sagemath で3等分点を計算する
体拡大の要素は選べませんが、sagemathのコマンドで3等分点を求めることもできます。
ここでaはのような何らかの値だと思うのですが、具体的な値は分かりません。
sage: K.<a> = GF(23**2) sage: E = EllipticCurve(K, [1, 7]) sage: E.j_invariant() 18 sage: P=E(0) sage: P.division_points(3) [(0 : 1 : 0), (1 : 3 : 1), (1 : 20 : 1), (14 : 4*a + 19 : 1), (14 : 19*a + 4 : 1), (3*a + 1 : 9*a + 20 : 1), (3*a + 1 : 14*a + 3 : 1), (20*a + 7 : 9*a + 8 : 1), (20*a + 7 : 14*a + 15 : 1)] sage: P.division_points(5) [(0 : 1 : 0), (8 : 9*a + 14 : 1), (8 : 14*a + 9 : 1), (17 : 5*a + 18 : 1), (17 : 18*a + 5 : 1)]