Pebble Coding

ソフトウェアエンジニアによるIT技術、数学の備忘録

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

rustのtraitで値バージョンと借用バージョンの両方の実装方法

rustの演算子オーバーロードをする際、値と借用の両方の実装を行う方法です。 次の構造体の掛け算を考えます。 #[derive(Debug, Clone, PartialEq, Eq, Default)] pub struct Unit { pub coef: BigInt, pub xpow: BigInt, pub ypow: BigInt, } 値の掛け算と…

rust のファイル分割

rust のソースファイル分割方法はC++やswiftとはかなり違って戸惑いますが、なんとか分割できたのでメモしておきます。 rustではファイル名イコールモジュール名と覚えましょう。 C++やswiftはファイル名にほとんど意味はありませんが、rustは超厳しいです。…

VisualStudio(C++)でメモリリークを検知する

VisualStudio(C++)でメモリリークを検知する方法です。コンソールアプリの場合はmain関数の先頭に以下を追加してデバッグ実行するだけです。 _CrtSetDbgFlag ( _CRTDBG_ALLOC_MEM_DF | _CRTDBG_LEAK_CHECK_DF );_CRTDBG_LEAK_CHECK_DF を指定することにより…

仮想通貨取引の手数料(fee)

仮想通貨取引の帳簿(ledger)をつけていたところBTCのウォレットや取引所の残高と帳簿上の残高(balance)が一致しませんでした。調べまわったところ、原因がほぼ分かったのでメモしておきます。 トランザクション手数料と取引所の手数料を計上していなかったの…

円分体で使われる式

nを整数として、とすると以下が成り立つ。 2番めの式で、とすると、左辺は0になるが、右辺の(x-1)は0ではない。 したがって 1番目の式が正しいかも確認してみます。 ここで、とを使えば係数が全て1になることが分かります。 となり、係数が全て1であること…

多項式についてのガウスの補題(Gauss's Lemma)

、 であるとき、f(x)を原始多項式(primitive polynomial)と呼ぶ。 係数の中に一つでも1または-1があれば、原始多項式です。 ガウスの補題(Gauss's Lemma) 2つの原始多項式の積は原始多項式である。 証明はこちら。 原始多項式とその積について | 高校数学の…

n次多項式の重根判定と微分

定理 複素数体上の多項式を考える。1)と2)は同値である。 1) n次多項式f(x)は重根を持つ。 2) n次多項式f(x)のある根に対しが成り立つ 証明 1) -> 2) と書ける。 微分して、 したがって、が成り立つ。 証明 2) -> 1) 対偶である、「重根を持たなければ、全て…

division polynomialと等分点

楕円曲線のn等倍点の多項式(division polynomial) - Pebble Codingここで、division polynomial を示しました。 体K上の楕円曲線上の点P(x, y)をn倍(nは整数)した点は、division polynomialを用いて、以下のように書けます。 ここで、n等分点、つまり、n倍し…