楕円曲線に限定した Hasse の定理
上の任意の楕円曲線の有理点の個数 の範囲は以下となる。
補題
楕円曲線 E () に含まれる点Pで、
となる m が Hasse の定理により定まる曲線の位数の区間
に唯一存在する時、
となる。
この補題は Hasse の定理から導かれます。
ということは点Pの位数がmということです。
曲線の位数 #E は点の位数の倍数です。
範囲の最小値、最大値を以下のように表現する。
最小値の2倍と最大値の差をとってみる。
これはpが十分大きいと0より大きい。
これはの範囲内の値の倍数はこの範囲内にはないということである。
したがって、倍数は1しかありえないため だということになる。
この補題はBaby-step giant-step(BSGS)法の根拠の一部になっている。
力任せに総当り法で#Eを求めたい場合は、通りの値を総当たりすれば良いということになる。
BSGS法はこれよりももっと効率が良い方法である。